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家賃保証会社(保証委託)の仕組みと選び方

2026年9月4日

コラム投稿元 賃貸管理ナビ運営チーム

賃貸経営における大きな不安の一つが「家賃滞納」です。かつては入居者の親族などが連帯保証人になるのが一般的でしたが、近年は家賃保証会社(家賃債務保証会社)を利用する契約が増えています。家賃保証会社を使えば、入居者が家賃を滞納した場合でも保証会社が立て替えて支払うため、大家にとって滞納リスクの軽減につながります。この記事では、家賃保証会社の仕組みと、大家・オーナーが選ぶ際のポイントを整理します。

家賃保証会社とは

家賃保証会社は、入居者(借主)から保証委託料を受け取り、入居者が家賃を滞納した場合に、大家に対して家賃を立て替えて支払う(代位弁済する)役割を担う会社です。従来の連帯保証人に代わる仕組みとして広がっており、近年は入居時に家賃保証会社への加入を必須とする物件も増えています。

保証会社が家賃を立て替えた後は、保証会社が入居者に対して立替分の返還を求めます。つまり、大家から見れば「滞納が起きても家賃収入が途切れにくくなる」一方、入居者から見れば「連帯保証人を用意できなくても入居しやすくなる」というメリットがあります。

家賃保証会社を利用するメリット

大家にとっての主なメリットは次のとおりです。

  • 滞納リスクの軽減:入居者が滞納しても保証会社が立て替えるため、家賃収入が安定しやすい
  • 督促業務の負担軽減:滞納時の督促を保証会社が行う場合が多く、大家や管理会社の手間が減る
  • 入居者募集の幅が広がる:連帯保証人を用意できない入居希望者にも対応しやすくなる

滞納は賃貸経営における代表的なリスクの一つです。滞納への対応全般については 家賃滞納が起きた時の管理会社の対応と流れ でも解説しています。

保証委託料の仕組み

家賃保証会社を利用する際は、入居者が保証委託料を負担するのが一般的です。料金体系は会社によって異なりますが、契約時に初回の保証料(月額家賃の一定割合など)を支払い、その後は年ごとの更新料や月額の保証料がかかる形が多く見られます。

大家が直接保証料を負担するわけではないことが多いものの、保証料が高すぎると入居希望者に敬遠される可能性もあります。入居者にとっての負担感も踏まえて、バランスの取れた保証会社を選ぶことが望ましいといえます。

家賃保証会社の登録制度

家賃保証業については、国土交通省が「家賃債務保証業者登録制度」を設けています。これは、一定の要件を満たす家賃保証会社を国に登録する任意の制度で、登録業者には業務の適正な運営が求められます。

この登録は任意であるため、登録がない会社もありますが、登録業者かどうかは会社を選ぶ際の一つの参考情報になります。加えて、過度な取り立てや不適切な督促を行わないかといった、業務の姿勢も確認しておきたいポイントです。

家賃保証会社を選ぶ際のポイント

大家や管理会社が家賃保証会社を選ぶ際は、次のような点を確認するとよいでしょう。

確認ポイント 見るべき内容
保証範囲 滞納家賃のほか、原状回復費や訴訟費用などどこまで保証されるか
保証限度額・期間 立て替えの上限額や保証が及ぶ期間
代位弁済の対応 滞納発生から立て替えまでの流れやスピード
審査基準 入居者の審査がどの程度厳格か(厳しすぎると入居が決まりにくい)
料金体系 入居者が負担する保証料の水準
督促の姿勢 適正な督促を行うか、トラブルの評判はないか

保証の範囲は会社やプランによって差があり、家賃だけでなく原状回復費用や更新料まで含むものもあります。契約前に保証内容を書面でよく確認することが大切です。

連帯保証人との違いと極度額

家賃保証会社は、従来の連帯保証人に代わる仕組みとして広がっていますが、両者は性格が異なります。連帯保証人は入居者の親族などが無償で引き受けるのが一般的で、いざ滞納が起きたときに実際に支払いに応じてもらえるか、連絡が取れるかといった不確実性が伴います。これに対し、家賃保証会社は保証を業として行うため、代位弁済の対応が定型化されており、大家にとって回収の見通しが立てやすい点がメリットです。

なお、2020年施行の改正民法により、個人が連帯保証人になる場合は、保証する限度額(極度額)を契約書に定めることが必要になりました。連帯保証人を立てる契約を結ぶ場合は、この極度額の定めが適切に記載されているかを確認しておく必要があります。家賃保証会社を利用する場合は、この個人根保証に関する規定の対象外となる点も、保証会社が広く使われるようになった背景の一つです。

実務上の進め方

多くの場合、家賃保証会社の選定や契約手続きは、管理を委託している管理会社が窓口となって進めます。そのため、どの保証会社と提携しているか、保証内容はどうかを管理会社に確認しておくとスムーズです。管理会社の選び方や比較の視点は 賃貸管理会社の選び方|大家が比較すべきポイントと注意点 を参考にしてください。

まとめ

家賃保証会社は、入居者の家賃滞納に備える仕組みとして、大家の滞納リスクや督促の負担を軽減してくれる存在です。保証範囲や限度額、料金体系、督促の姿勢は会社によって異なるため、国交省の登録制度も参考にしつつ、契約内容をよく確認して選ぶことが重要です。管理会社と連携しながら、自分の物件に合った保証会社を選び、安定した賃貸経営につなげていきましょう。

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