賃貸住宅管理業者登録制度とは|200戸以上の登録義務と登録番号の見方
2026年9月1日
賃貸管理会社を探していると、「賃貸住宅管理業者登録済み」「登録番号:国土交通大臣(1)第〇〇号」といった表記を見かけることがあります。これは、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(賃貸住宅管理業法)に基づく登録制度によるものです。この記事では、大家として知っておきたい登録制度の基本と、登録番号の見方について解説します。
賃貸住宅管理業法とは
賃貸住宅管理業法は、賃貸住宅の管理業務の適正化と、サブリース契約におけるオーナー・入居者保護を目的として整備された法律で、2021年に全面施行されました。背景には、管理業務の質にばらつきがあったことや、サブリース契約をめぐるトラブルが社会問題化したことがあるとされています。
この法律では、大きく分けて次の2つの制度が定められています。
- 賃貸住宅管理業の登録制度:一定規模以上の管理業務を行う事業者に対する登録義務
- 特定賃貸借契約(サブリース)に関する規制:誇大広告の禁止、重要事項説明の義務化など
登録が義務付けられる基準
賃貸住宅管理業法では、管理受託戸数の合計が200戸以上になる事業者は、国土交通大臣への登録が義務付けられています。200戸未満の事業者は登録が任意とされていますが、任意で登録している会社も少なくありません。
登録を受けた事業者には、次のような義務が課されるとされています。
- 業務管理者の選任(事務所ごとに1名以上)
- 管理受託契約締結前の重要事項説明
- 財産の分別管理(入居者・オーナーの金銭と自社の固有財産を分けて管理すること)
- 定期的な業務状況調書の提出
登録番号の見方
登録された事業者には、「国土交通大臣(1)第〇〇号」のような登録番号が付与されます。かっこ内の数字は更新回数を示すとされており、数字が大きいほど登録から長い期間が経過していることの目安になります。ただし、更新回数の多さが直接サービスの質の高さを保証するものではない点には留意が必要です。
登録の有無や登録番号は、国土交通省が公表している賃貸住宅管理業者登録簿で確認することができます。管理会社を選ぶ際には、こうした公的な情報も判断材料の一つにするとよいでしょう。
登録制度と業務管理者の役割
登録を受けた事業者は、事務所ごとに「業務管理者」を1名以上配置することが求められています。業務管理者には、賃貸不動産経営管理士の資格を有する、あるいは一定の実務経験と講習修了などの要件を満たすことが必要とされており、管理業務の実務を統括する役割を担うとされています。
登録の有無を管理会社選びにどう活かすか
登録は義務のある事業者にとっては必須の手続きですが、200戸未満で任意の事業者にとっては、登録していること自体が信頼性の一つの目安になり得ます。ただし、登録の有無だけで管理会社の良し悪しを判断するのではなく、業務範囲や実績、担当者の対応なども合わせて確認することが大切です。管理会社の比較ポイントは、賃貸管理会社の選び方|大家が比較すべきポイントと注意点 で詳しく紹介しています。
また、管理委託契約を結ぶ際の契約書の確認ポイントについては、管理委託契約とは?媒介契約との違いと委託範囲・手数料相場 もあわせてご覧ください。
登録の有効期間と更新
賃貸住宅管理業の登録には有効期間があり、一定の期間ごとに更新の手続きが必要とされています。更新を怠ると登録が失効するため、継続して登録を維持している事業者は、法令に沿った運営体制を保っていることの一つの目安になるといえます。登録番号のかっこ内の数字が更新回数を示しているとされるのは、こうした仕組みによるものです。
業務管理者の資格要件
業務管理者になるためには、賃貸不動産経営管理士の資格を有していること、または一定の実務経験を積んだうえで指定講習を修了していることなどが要件とされています。業務管理者は、重要事項説明の実施や、管理業務が適正に行われているかの確認など、事務所における管理業務の要となる役割を担うとされています。管理会社に問い合わせる際、業務管理者がどのような体制で配置されているかを聞いてみるのも、信頼性を確認する一つの方法です。
登録していない事業者との付き合い方
200戸未満の事業者は登録が任意であるため、登録していないからといって直ちに問題があるとは限りません。小規模で地域密着型の管理会社の中にも、丁寧な対応で評価されているところは多くあります。登録の有無は数ある判断材料の一つと捉え、実績や対応の丁寧さなども合わせて総合的に見極めることが大切です。
まとめ
賃貸住宅管理業者登録制度は、管理業務の適正化を目的として設けられた仕組みで、200戸以上を管理する事業者には登録が義務付けられています。登録番号の有無や更新回数は、管理会社を見極める際の一つの手がかりになります。制度の趣旨を理解したうえで、他の比較ポイントと合わせて総合的に管理会社を選ぶことをおすすめします。