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サブリース契約のメリットとトラブル回避の注意点

2026年9月3日

コラム投稿元 賃貸管理ナビ運営チーム

「空室が出ても一定の家賃が保証される」という点から、サブリース(一括借り上げ)契約に関心を持つ大家は少なくありません。一方で、家賃減額や解約をめぐるトラブルも過去に社会問題化しており、契約内容を十分理解しないまま契約すると、思わぬ不利益を被る可能性もあります。この記事では、サブリース契約のメリットとされる点を整理したうえで、トラブルを避けるために契約前に確認しておきたい注意点を紹介します。

サブリース契約の基本的な仕組み

サブリースとは、サブリース事業者(管理会社など)が大家(オーナー)から物件を一括で借り上げ、事業者が入居者に転貸する仕組みです。大家から見ると、入居者と直接賃貸借契約を結ぶのではなく、サブリース事業者に対して物件を貸し出す形になります。サブリース事業者は入居者から集めた家賃の一部を手数料として差し引き、残りを「賃料」として大家に支払うのが一般的な形です。

通常の管理委託との大きな違いは、空室が発生した場合の扱いです。管理委託では空室の間は家賃収入が入りませんが、多くのサブリース契約では、契約で定めた賃料が空室の有無にかかわらず支払われる「家賃保証」が特徴とされています。

サブリース契約のメリットとされる点

1. 空室リスクを軽減できる

空室が発生しても契約上の賃料が支払われるため、収支の見通しを立てやすくなる点が最大のメリットとされています。特に、賃貸経営の経験が浅い大家にとっては、収入の安定は大きな安心材料になります。

2. 入居者対応の手間がかからない

入居者との賃貸借契約はサブリース事業者と入居者の間で結ばれるため、家賃の集金や入居者対応、トラブル対応などの実務を大家が直接行う必要がなくなります。

3. 収支計画が立てやすい

毎月の収入額があらかじめ契約で定められているため、ローンの返済計画などを立てやすいという側面もあります。

知っておきたいトラブルの典型パターン

賃料の減額請求

サブリース契約の多くには、一定期間ごとに賃料を見直す条項が設けられています。契約当初は高めの賃料で提示されていても、周辺相場の下落や空室の増加を理由に、事業者側から賃料の減額を求められるケースがあります。「家賃保証」という言葉から、契約期間中は賃料が変わらないと誤解してしまうトラブルが過去に問題となりました。

免責期間の存在

新築物件などでは、入居者が決まるまでの一定期間、サブリース事業者が賃料の支払いを行わない「免責期間」が設けられていることがあります。この期間は家賃保証の対象外となるため、契約内容をよく確認しておく必要があります。

大家側からの中途解約が難しい場合がある

サブリース契約は借地借家法上、事業者(借主)側の保護が強く働く傾向があり、大家側の都合だけで契約を解約することが難しいとされるケースがあります。一方、事業者側からの解約や賃料減額請求は行われやすいという、大家にとって不利になりやすい構造がある点は理解しておく必要があります。

サブリース新法によるルール整備

こうしたトラブルを受けて、2020年には「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(サブリース新法)が施行され、サブリース事業者に対して次のようなルールが定められました。

  • 「家賃保証」など誤解を招く誇大広告の禁止
  • 賃料減額の可能性など、重要な事項を告げずに勧誘する不当な勧誘の禁止
  • 契約締結前に、賃料改定の条件などを記載した書面を交付して説明する重要事項説明の義務

契約を検討する際は、これらのルールが遵守されているか、特に重要事項説明の内容を書面でしっかり確認することが、トラブル回避の第一歩です。サブリースの基本的な仕組みについては、サブリース(一括借り上げ)とは?仕組みと注意点をわかりやすく解説 でも詳しく解説しています。

管理委託との比較で検討する

サブリースが向いているかどうかは、どこまでの安定性を重視するか、収益性をどこまで求めるかによって変わります。一般的に、サブリースは収支の安定と引き換えに、通常の管理委託より収益性が下がる傾向があるとされています。空室対策そのものを見直したい場合は、空室が埋まらない時に大家が見直すべきポイント もあわせてご確認ください。

まとめ

サブリース契約は空室リスクの軽減や手間の削減といったメリットがある一方、賃料減額や解約の難しさなど、契約内容を十分理解していないと不利益を被りやすい側面もあります。サブリース新法に基づく重要事項説明をしっかり確認し、賃料改定の条件や免責期間の有無を書面で把握したうえで、契約するかどうかを慎重に判断しましょう。

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